ANIME / 2019.02.20
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農家のリアル!「人気作家」のエッセイ漫画

どうも、ラストクエスチョンの御坂しのぐです。
漫画やアニメなどで気になる作品があると、作者を調べたり他の作品も読んでみたくなったりすることありませんか?それでまたステキな作品に出逢えたり、好きだった作品が実は同じ作者だったとか…意外な発見があると嬉しいですよね!
今回は某有名漫画家の作者さんを調べるうちに気になり、読み始めて大好きになった作品をご紹介します。
食糧自給率40%のこの国に未来はあるのか?!

今回ご紹介するのは「百姓貴族」(著:荒川弘)です!
<あらすじ>
作者・荒川弘の実家である「荒川農園」(仮称)では『働かざるもの食うべからず』を家訓に掲げている。幼い頃から当たり前に過ごしていた農家の日常、酪農や耕作の実態、荒川の家族の事などを、笑いやうんちく、時には仮説も織り交ぜながら描く。
「水がなければ牛乳を飲めばいいのに」

荒川さんの作品といえば、以前コラムで紹介した農業高校の漫画「銀の匙〜silver spoon〜」がありますが、この作品はそれ以前に連載をスタートしていて、作者の実体験を基にしたエッセイ漫画になっています。
ペットエッセイ漫画はあるけど農家エッセイ漫画はあまり無いよな…という担当さんとの打ち合わせからスタートする内容は、どれも農家でなければ体験出来ないことばかり!
作中ちょこちょこ登場する荒川さんと担当さんとのやりとりが面白いですよ。
「畑で鹿が獲れます」
「ウソこけー!」
「ウソじゃないよ!これを見よ!」
とまぁ、 こんな具合で話が進みます。
なるほど…たしかに鹿…獲れてますね…(つづきは漫画で!)
正直な感想「農家の方ってパワフル…」

農家の方の生活や1年間の暮らしぶりなども描かれているのですが、読んでみて改めて思ったのが「体力すごすぎる!」でしたね(笑)
ほぼ1日中動き回り、世話だの収穫だのと働きっぱなし。農家の子どもは人手としてどんどん近所に出され、GWも週末も休みなし…!(偉い…偉すぎる…)
野菜も米も肉も果物も、近所との物々交換によりタダ!と描かれていますが、生きていくための労働をした結果(対価)なんですよね。「自給自足生活」とはそういうことだよな…と。
加えて、そんな苦労をした「商品」が生産調整で廃棄になったり…ましてや盗みに入られたり自然災害に遭ってしまったら…!私なら立ち直れないな…。
「農家だからこそのメッセージ」が込められている
この漫画を買って読んでいた頃、親がポツリと「『百姓』なんてつけていいの…?」と。
たしかに最近は差別用語だとしてあまり使われない表現だな…そんな疑問を抱きつつ今回作品について調べてみると、きちんとそれについても作者から説明が出ていました。
「農業従事者である自分達は平気で『百姓』と言っているし、神経質すぎるのもどうかと思う」
「差別がどうこう気にしすぎて、言葉本来の意味が死んだり無かった事にされちゃうのは悲しい」と。
これだけ説得力のある言葉は、農業従事者ご本人じゃないとやっぱり出てこないですよね!自信と誇りを持って描かれているんだなと感じました。
そんな、なかなか体験できない農家のエピソードの数々。
是非みなさんも読んでみてくださいね!