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SPORTS  /  2020.03.30

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競馬予想に欠かせない「調教チェック」を解説!

こんにちは!
馬事文化応援アイドル 桜花のキセキ・一瀬恵菜です。

今回は競馬において絶対必要とされる、「調教」をテーマに記事を書かせていただきます!

そもそも「調教」って?

調教とは、競走馬がレースへ出走するにあたり、必要な調整や能力強化のことを「調教」と言います。
中央競馬、地方競馬共に行われているものです。

中央競馬を例にお話しすると、まず関東馬が主に調教を行う「美浦トレーニングセンター」と、関西馬が調教を行う「栗東トレーニングセンター」。
この2つが東西の”トレセン”と呼ばれている場所です。

このトレセンには多くの競走馬が所属する厩舎が存在します。
そして所属馬たちの調教時計を計ったり、取材をしたり、私たち競馬ファンの元へ情報を届けて下さるトラックマンと呼ばれる方々がいます。
そして、映像で届けて下さる方々がいます!

レースを予想する上で、「調教」を参考にする方々もいらっしゃると思います!
色んな方の協力によって、より週末の競馬を楽しめている訳ですが、私自身も「netkeibaニュースフラッシュ」という番組で毎週木曜日に調教推奨馬を挙げさせて頂いております。

では、そのような情報を駆使して、「時計と映像でどのように推奨馬をピックアップしているのか」と「知ったら楽しくなる注目ポイント」を少し書いていきたいと思います。

あくまでも私個人の調教見方であることと、ここでは「○○秒は好タイム」や、「坂路には○○の効果がある」などについては書いていません!

お馬さんそれぞれで組まれている調整過程(脚元を考慮していたり、折り合い重視だったり)があると思いますので、数字と映像でどこまで調教を見て楽しく予想できるかについて書いていきます!

その1「時計を見る」

基本的に全頭さらっと時計を確認します。

ひとことメモを残しながら一頭ずつ、レースに向けた1週前追い切り、そして最終追い切り(主にレースがある週の水・木曜日)を確認します。
やはり極力レースへの日程が近いところから時計を見ていきます。

時計を見ていくと分かるのは、その週毎の調教コースの時計の出方や、そのお馬さんがどのくらいの期間トレセンで調教を行なっているか等です。
目標のレースに向けて早くから調整しているのか、連戦のため何日だけかなど、日にちと時計だけで情報が詰まっています!

時計が出やすかった週、速くても○○秒台がベストだなぁ…という週が出てきます。
そういう場合は臨機応変に、自己ベスト時計にとらわれずに考えるのも選択の1つです!
そのため今現在、私は全頭の時計をチェックすることを大切にしています。

しかし、お馬さんも生き物なので、調教ではあんまり走らないタイプの子もいます。いわゆる実戦タイプです。

過去のパターンに遡り、どういう調整で好成績を残しているのかを探すのも面白いです。
またハロー掛け直後の馬場が綺麗な状態の時は、速いタイムが出やすくなったりもします。

その2「誰が跨り、どういう調整だったのか」

時計を見る上で、追ったり、鞭で合図した方が時計は出そうですよね。
また普段から競馬でレースに乗っている騎手さんが調教に跨ると、お馬さんにかかる体重も少なくなりますから、走りやすいため時計が出やすくなります。

もちろん逆もあり、騎手さんが乗って追っているけどそんなに時計が出なかったなぁ…と判断もできるし、助手の方が跨って馬なり(追ったりせず、お馬さんの走る気持ちに任せること)で好時計が出ていたら、評価を上げたりするのも面白いです。

その1で話したように、1週前に「一杯」や「強め」に追われていたら、最終追い切りもしっかり負荷をかけた内容だったのか、それとも馬なりだったのか…など、たった1週間でも大きく変化する子がいるので面白いです!

その3「コースの内、中、外どこを回ったか」

コースによりけり色々ありますが、コースの中でも内、中、外どこを回ってきた調整だったのかに注目するのも面白いです!
これに関しては映像が確認できるもののみ、自分で判断できることだと思います。

そのお馬さんにとって好タイムだったとしても、コースの内側を回って出した時計なのか、外側を回って出した時計なのかでは、受け取り方として違ってくると思います!
個人的には外を回って好タイムの時は注目度が高まります!

その4「単走?併せ馬?」

単走は一頭で調整することですが、併せ馬というのは2頭以上で並んで一緒に追い切ることを言います。
特に併せ馬の時に、調教パートナーがどのクラスのお馬さんなのか確認するのは面白いです。

競馬界ではピラミッド型のように、トップのお馬さん達はG1など重賞級のレースに出走しており、反対に1番下のクラスの子達は「新馬・未勝利」となります。

例えば3歳重賞レースでの調教で、3歳馬が年上の古馬オープンクラスの子と併せて引けを取らない走りを見せていたら、注目度を高めたくなるような気がします。

オープンクラスというのも、条件クラスを突破してようやく、オープンクラス入りできるため、狭き門です。
ただ、併せるお馬さんも調教は走るタイプなのか、入厩直後なのかなど確認した方が、より自分自身で納得できそうですね。

出た数字をどう読み解くかが、調教チェックの鍵!

上記のようなことを考えつつ、数字→映像→数字→映像を繰り返しています。

皆さんもなんだかこのお馬さんの動きがいいよな〜と思うお馬さんがいると思います。
でもその「なんだかいいと思う」という考えを解明し、はっきりさせるのは難しいですよね。

やはり調教コースもお天気で馬場状態が変わりますし、整備(ウッドチップコースを入れ替える等)すると大分時計が変わってきます。
あくまでも参考資料として見ていく必要もあると思います。

まとめると、数字が示すタイムは「速かった」「遅かった」と確認して簡単にわかることなんですが、そこにはいろんな要素がある結果、出ているタイムということです。

その要素を読み解けたとき、調教をチェックして見る競馬がまた深く楽しくなるような気がします!

私もまだまだ勉強不足ですが、1つの楽しみ方、調教の見方として読んでいただけていたら幸いです。

これからも競馬を愛していきましょう!

    一瀬恵菜

    馬事文化応援アイドル「桜花のキセキ」メンバーとして、2018年5月より活動開始。
    競馬場やウインズにて、ライブイベントやトークショー、予想番組等に多数出演。
    競馬好きの家庭に生まれたこともあり、幼少期から競馬に慣れ親しむ、桜花のキセキ一の競馬通。
    2019年5月に立ち上げられた、馬事メディア「HORSE CULTURE LOVERS」では、
    取材等も自ら行って記事を寄稿するなど、馬事文化を広めるための広報活動も積極的に行っている。