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ENTERTAINMENT  /  2018.08.18

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青春の「矛盾」が痛い、映画『赤色彗星倶楽部』

シバノソウです。『赤色彗星倶楽部』という映画を観ました。観る前から本当に楽しみ!という作品は久しぶりで、だけど正直、私はその期待がいい方向に働くという時だけではなくて。それでも私は自主映画だったり、小さな映画館で上映されている映画が大好きで。今回の作品は自主映画ながら、田辺・弁慶コンペでグランプリを受賞したりと注目されていましたが「私が見つけてきた」感があって、それも嬉しかったです。

矛盾が多すぎる「思春期」が題材。

前書きが長くなってしまいましたが、とにかく私はこういう映画がとても好きで、その中でもかなりよかったし、私は、好き嫌いが別れることを分かった上でもっとたくさんの人に見て欲しい作品だなと思いました。

この映画で扱っている思春期には、矛盾が多すぎます。

その矛盾を丁寧に切り取って、大切に心の片隅にしまう儀式が青春なんだとしたら、それは本当につらくて、乗り越えたあとの余韻だけが鮮やかに、優しい痛みをもたらしてくれるんだろうなと思います。

私が、学校を楽しめなかった理由。

話は変わりますが、私が学校を楽しめなかった理由は「他人と違うことをしなければ、ここにいる、私よりも頭が良くて運動ができて顔がいい人に勝てない」という強迫観念に囚われ過ぎていたことだと思います。

あとは完全に学校選びを間違えました。
いや、間違えてはいないんだろうし今思うとなかなかに楽しかったのですが。

しかしその「楽しかった」とは今思うと、というそれだけで、渦中にいるときは、忙しいそれが充実だなんてわからなかったし、平凡が尊いことも、そうやってダラダラ図書室で話をしてられるのもその時だけだったことなんてわからない。

季節が当たり前に来ることは当たり前だとしか思わないし、恋だって、叶わなくても幸せだったりすることなんてわからない。

自分で感じた自分の気持ちがすべてだし、世界が小さすぎる。
どうして私の気持ちをわかってくれないのと怒ってばかりだった気がします。

と、まあそんな私なので大抵の青春映画を見ていると「ウッ」となってしまいます。

こんなの、リアルである話じゃないだろうと。

ただただ卑屈になって、死にたくなって、最後まで見れないことが多々あるんです。
そういうのが苦手だからこういう小さい映画館に来ているんじゃんか。と、どんどん自分が自分の世界から離れていくのが、私にとっては救いでした。

叶えたい夢なんて、本当はないことに気づいているのか、気づいていないのかなんてそのときはわからないですよね。

だけど、大切な人が明日いなくなるかもしれないなんてこともわからないです。

映画の中でも「こんなの、映画とか小説の中の話だと思っていた」というセリフがあるように、あとから気づくことばかりなんだと。

そんな若すぎたあの日に、赤色彗星は1日だけチャンスをくれます。
私は、あの日の自分と、あの日いたすべての大切な友達と、大切な時間をもう一度だけ、過ごしたいです。なんの変哲も無いあの図書室で。

シバノソウ

シンガーソングライター。アイドル、DJ、バンド、その他の界隈を縦横無尽に駆け抜けながら、ROJACK2017で入賞、その他大型サーキットフェスにも出演し実力も底知れない。3月には無所属にして渋谷WWWワンマンを大成功させた。これからの活動が注目されている19歳。

Twitter:@soshibano

シバノソウ

シンガーソングライター。アイドル、DJ、バンド、その他の界隈を縦横無尽に駆け抜けながら、ROJACK2017で入賞、その他大型サーキットフェスにも出演し実力も底知れない。3月には無所属にして渋谷WWWワンマンを大成功させた。これからの活動が注目されている19歳。

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